レベルデザイン4 ~具体的なレベルデザイン~

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こんにちは、うぞぞです。

初めての方は、こちらのプロフィールに目を通して頂ければと思います。

 

このブログは、

ゲーム制作のあれこれを、自分の主観的偏見で色々と語っていくメモ的なブログになります。

 

今回のテーマは、前回に引き続きゲームのレベルデザインについてです。

 

レベルデザインに正解は無いです。

それは、ゴールが無いのと同義です。

 

ゴールが無いとはどういう事なのか?

 

延々とできるという事です。

ゴールがありませんからね。

 

なので、自分でゴールを設定してあげるしかありません。

 

自分が満足するまで

これも一つのゴールといえばゴールでしょう。

 

しかし、時間は有限です。

いつまでも満足いく調整ができない事も多々あります。

 

どうしても調整が上手くいかない場合は、

何日の何時までにに調整する、と明確に期限を決めましょう

 

そして、調整する優先度を決めましょう

 

調整しないとマズいものから調整していけば、

期限までに調整できなかったものは調整しなくても、

ゲームの進行上は問題無いものの筈です。




 

具体的なレベルデザインの例

前回までは心構えや作業方法だけ書きました。

今回は、具体的な数値の調整方法を少しだけお教えしましょう。

 

分かりやすい例で説明します。

 

これから敵モンスターのレベルデザインをするとしましょう。

 

まず、基点となる敵モンスターを作ります

最初に出てくるザコモンスターが良いですね、スライムとか。

 

このスライムの強さを10とします。

 

ゲームが進むにつれ、11,12…と、強さを少しずつ上げていきます。

 

最初のダンジョンの敵の強さは、大体10~11くらいが良いですね。

最初からあまり強くても辛いですからね。

 

さぁ、最初のダンジョンのボス戦です。

このボスの強さはどれくらいでしょうか。

最初なので、難なく倒せるくらいが良いですね。

 

強さは12~15くらいが妥当では無いでしょうか。

間を取って、最初のボスの強さは13くらいにしておきましょうか。

 

少し強く感じますか?

プレイヤーもレベルアップしている筈なので、問題無く倒せる筈です。

 

次のダンジョンに進みましょう。

最初のボスの強さが13だったので、

次のダンジョンのザコモンスターの強さは13~16くらいでしょうか。

 

レベルアップを考えると、少し簡単くらいですね。

 

さぁ、ダンジョンのボスです。

このボスは、少し手ごたえがあるように強めにしておきましょう。

このボスの強さは20くらいでどうでしょうか。

 

これは強敵だ…!

レベルを上げて、装備を整えて、スキルも考えて…

プレイヤーは色々考えてこの強敵を倒します。

 

この時点で、ゲームの進め方が一通り分かる事でしょう。

ゲームの事を分かってるかの最終テストといった所です。

 

手強いボスをなんとか倒せました。

次のダンジョンのザコモンスターの強さは16~18です。

 

あれ、低くなってる。

何故でしょうか。

 

勿論、理由があります。

 

強い敵を倒した後に弱い敵が出てくると、簡単に倒せますね?

するとプレイヤーは「オレ、強くなってる!」と感じます。

爽快感や達成感が凄いです。

 

これこそがレベルデザインの本質です。

少し言い方が悪いですが、プレイヤーの体験感覚を開発者が操るのです。

 

爽快感を覚えたプレイヤーが、そこでゲームを辞める事はほとんど無いです。

すっかりこのゲームの虜です

 

お分かり頂けたかと思いますが、レベルデザインというのは単純に強さや難易度を弄るだけではありません。

爽快感や達成感、絶望感といったプレイヤーの感情をも操作するのです。

 

話戻って、紆余曲折ありましたがとうとうラスボスまでたどり着きました。

ラスボスの強さは70くらいにしておきましょう。

 

この時、ラスボス手前のボスの強さが60だと「ラスボス…なんて強いんだ!」という印象になり、

逆に強さが75だと「さっきのヤツの方が強かった、俺達は勝てる!」という印象になります。

この辺はストーリーの兼ね合いだったり…お好みですね。

 

無事ラスボスを倒してゲームクリアです!

 

裏ボスとかがいるなら、強さは80~90くらいにすると良いです。

 




 

結局強さって…何?

上記の例で注意して欲しいのが、強さ=倍率ではないという事です。

 

仮に、スライムの強さが10でHPが100とします。

これは普通ですね。

 

しかし、ボスの強さを見て下さい。

単純な倍率にしてしまうと、最初のボスの強さが13なのでHP130…?

ラスボスは強さが70だからHP700…??

 

何だこのゲームは、ってなりますよね。

そういうゲームもあるでしょうが、普通はそうはなりません。

 

ここでいう強さというのは、あくまでプレイヤー側と相対した時の強さです。

 

プレイヤーの強さが10に足りていれば、スライムに勝てる

プレイヤーの強さが70に足りていれば、ラスボスに勝てる

そういう目標の値です。

 

じゃあボスの値はどうすればいいのか。

 

ボスってザコモンスターより強いですよね。

ですが、正確にはボスは強いのではなく、

ザコモンスターに比べて戦う時間が長いのです。

 

なので答えは簡単で、ボスだけHPを増やしてあげればいいのです。

ボスだけHP10倍にすれば、単純計算でザコモンスターを倒すより10倍掛かります。

 

事はそう単純な話ではないのですが、

簡単に行える手段として覚えておくと良いでしょう。

 

話は変わりますが、今回はスライムの強さ10を基点としてとしました。

なぜ、1ではないのでしょうか。

 

これは、スライムより弱い敵が必要になる可能性があるからです。

 

スライムの強さを1として、それより弱い敵がもし必要になってしまった場合、

その敵の強さは0.5とかになってしまいます。

分かりづらいですよね。

 

そのため、基点を決める際には少し余裕を持つ事が大切です。

 

長らく話しましたが「この話ってRPGにしか使えないよね?」と思っていませんか?

そんな事ありません!

 

例えばパズルゲーム。

1面の強さを10と設定して、2面の強さを15と設定して…

と使う事ができます。

 

パズルゲームでいう強さというのは難易度です。

 

同じように、クイズゲームであれば、

1問目の強さは10で、2問目の強さは11にして…

はい、クイズゲームの強さというのは正答率とか難しさとかです。

 

このように、強さを設定するというのは、

どのジャンルのゲームでも応用が可能です。

 

ゲームにあった適切な強さを見つけて設定しましょう。

 

まとめ

ゲームにあった適切な強さを見つけて設定しましょう

 




ご感想・ご要望等ありましたら、お気軽にどうぞ!